特殊清掃で臭いを完全に消す方法|孤独死・腐敗臭の消臭対策をプロが解説

trauma and crime scene technician
目次

結論|特殊清掃の臭いは「原因除去+建材処理」でしか消えない

特殊清掃で発生する腐敗臭は、消臭剤やオゾンだけでは完全に消えません
本当に臭いを消すためには、次の3つが必要です。

  • 臭いの原因(体液・腐敗物)の除去
  • 汚染された建材の撤去または処理
  • 建材内部までの消臭対策

この工程を省略すると、数日〜数ヶ月後に臭いが再発するケースが非常に多いのが実情です。
実際の特殊清掃現場では、床材や壁の内部にまで臭いが染み込んでいることが多く、表面的な清掃では解決できません。

特殊清掃の臭いが消えない理由

理由① 臭いの原因が建材内部に浸透する

孤独死や事故現場では、体液や腐敗物が床材や壁に浸透します。
特に多いのが次の箇所です。

汚染箇所臭いの原因
フローリング体液の浸透
腐敗液の吸収
石膏ボード臭気の吸着
床下合板腐敗臭の蓄積

理由② 消臭だけでは臭いの根本原因が残る

よくある誤解が「オゾンを使えば臭いが消える」というものです。

しかしオゾンは
臭いを分解する補助処理
にすぎません。

臭いの原因物質が残っている場合は、再び臭いが発生します。

特殊清掃のプロが行う消臭作業の流れ

完全消臭を目指す場合、特殊清掃では次の工程を行います。

① 臭いの発生源を特定する

最初に行うのが臭いの原因調査です。

【確認する場所】

  • 床材
  • 床下
  • 壁内部
  • 家具
  • 天井

臭いの発生源を正確に特定することが、消臭作業の成功率を大きく左右します。

② 汚染物の撤去

臭いの原因となる物は、可能な限り撤去します。

【主な撤去対象】

  • カーペット
  • フローリング
  • フロアタイル
  • クッションフロア
  • 家具
  • 布製品

この工程が不十分だと、臭いが再発する可能性が高くなります。

③ 除菌・消臭処理

次に除菌と消臭を行います。

【主な方法】

  • 業務用消臭剤
  • オゾン消臭またはヒドロキシル消臭
  • バイオ消臭剤

腐敗臭の場合は、複数の消臭方法を組み合わせることが重要です。

④ 防臭コーティング

臭いが染み込んだ建材には、防臭コーティングを施工します。
これは建材内部の臭いを封じ込める特殊塗装です。

【施工場所】

  • コンクリートスラブ
  • 木材
  • 石膏ボード
  • 床下
  • 窓枠やドア枠、框など

この工程があるかどうかで、消臭の成功率は大きく変わります。

現場経験|臭いが消えない特殊清掃の失敗例

2008年以降、多くの特殊清掃現場を経験してきましたが、他社施工後に臭いが残るケースが増えています。
主な原因は次の通りです。

表面清掃だけで作業が終わる

【よくある作業内容】

  • 清掃
  • 消臭剤散布
  • オゾン消臭またはヒドロキシル消臭

これだけで作業が終了するケースがあります。
しかし、臭いの原因が残っているため、数日後に臭いが戻ることが多いです。

建材撤去を行わない

腐敗液が浸透した建材は、交換しなければ臭いが消えない場合があります。

【例】

  • フローリングなどの床材交換
  • 畳交換
  • 石膏ボード交換

これを行わないと、完全消臭は困難です。

特殊清掃業者の選び方

特殊清掃では、業者選びが非常に重要です。

【次のポイントを確認しましょう】

チェック項目理由
作業工程を説明できる技術力の判断基準
建材撤去の提案がある根本処理を理解している
消臭方法が複数ある技術レベルが高い
作業日数を提示する施工計画がある

特に注意したいのが
1日で完全消臭できます
という説明です。

腐敗臭の消臭には、通常数日〜1週間程度かかります。

FAQ|特殊清掃の消臭に関するよくある質問

特殊清掃で臭いは本当に消せますか?

消せます。ただし、臭いの原因となる体液や汚染建材を除去し、床下や壁内部まで消臭処理を行う必要があります。表面清掃だけでは完全消臭はできません。

孤独死の臭いはなぜ消えにくいのですか?

腐敗臭の原因である体液や脂肪が床材や壁、床下に浸透するためです。建材内部に染み込んだ臭いは通常の清掃では除去できません。

オゾン消臭だけで臭いは消えますか?

基本的には消えません。オゾンは臭いを分解する補助的な消臭方法であり、臭いの原因物質を除去しない限り再発する可能性があります。

特殊清掃の消臭作業は何日かかりますか?

一般的には3日〜7日程度です。汚染の範囲や建材撤去の有無によっては、2∼3週間程度かかる場合もあります。

まとめ|特殊清掃の消臭は原因除去がすべて

特殊清掃で臭いを消すためには、次の3つが重要です。

  • 臭いの原因を特定する
  • 汚染物を撤去する
  • 建材内部まで消臭処理する

これらの工程を省略すると、臭いが再発する可能性が高くなります。
特殊清掃とは単なる清掃ではなく、建築知識と消臭技術を組み合わせた専門作業なのです。

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この記事を書いた人

2008年より遺品整理・特殊清掃の業務に関わって今日までたくさんのノウハウを蓄積出来ました。2023年には清掃業界の先進国であるアメリカへ渡り、RSAで研修を受け【TCST】Trauma and Crime Scene Technician (特殊清掃)や【FSRT】Fire and Smoke Damage Restoration Technician (火災復旧)に関する『 IICRC 』の国際資格を取得しております。
記事を通じて私の想いが伝われば幸いです。

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